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工場現場などで使われる塗料

アルキッド樹脂変性塗料


多塩基性酸と多価アルコールによってできるアルキッド樹脂において,樹脂本来の性質を他の樹脂を加えたり,化学反応させたりす

ることによって,改質することができ,これを一般に変性といっているが,この中で代表的な種類について述べる。

①フェノール樹脂変性アルキッド樹脂塗料
油溶性フェノール樹脂によって変性することにより,乾燥性,耐水,耐薬品性等が改善されるが耐候性が悪いため,また,変色しや

すいため,下地用として用いられる。
②エポキシ樹脂変性アルキッド樹脂塗料
エポキシ樹脂のエステル化で変性しだ塗料で,一般では1液型エポキシエステルエナメルといわれるもので,付着性,耐薬品性がすぐ

れており,工場地帯,海岸地帝の建造物における金属部の塗装に多く用いられる。
③塩化ゴム変性アルキッド樹脂塗料
塩化ゴムとアルキッド樹脂を組み合わせたもので,塩化ゴム系塗料の2種類ある内の変性形の塩化ゴム塗料ともいわれるもので,塩化

ゴムを組み合わせることによって,速乾性で耐薬品性にすぐれ,耐摩耗性,耐塩水性,耐候生にすぐれた塗膜が得られるが,塩化ゴ

ムの含有量で作用し,量が少なくなると塗膜の化学抵抗性が低下する。
したがって,バランスのとれた組成のタイプを,選択する必要がある。
用途は耐候性にすぐれていることから,尾外構造物用にまた,耐薬品性のすぐれていることにより化学プラント用に,また,耐塩水

性により船舶用としても広〈用いられている。
④スチレン化アルキッド樹脂塗料
スチレンで変性することによってアルキッド樹脂塗料がラッカー程度の速乾性をもっ耐水性,耐薬品性のある塗膜を得るが,塗重ね

性に問題があるため,建築用としてはあまり用いられず,機械,車両用として用いられている。

フタル酸樹脂エナメル


中油性のアルキッド樹脂の中で代表的な無水フタル酸とグリセリンを原料として作られた樹脂を用るため,一般にフタル酸樹脂エナ

メルといわれている。
フタル酸樹脂エナメルはJlSK 5572によってその品質は規定されているが,一般に乾燥時間が 6~16時間程度で光沢があり塗膜の物理

性能がすぐれ,耐候性,付着性も良好である。
欠点として,耐薬品性,耐アルカリ性がやや劣る性質があり,用途面での注意が必要であるが,用途としては広く,建築,車両,機

械等の金属,木部等に用いられている。

合成樹脂調合ペイント


合成樹脂調合ペイントは油性調合ペイントの展色材がボイル油であり,厚膜に塗装できるが,はけ目が目立ち,光沢が低くて,乾燥

がおそいなどの欠点をもっているが,性能的に被塗物の要求性能を満足させるものでこの性能をもち,それぞれの欠点を解決したも

ので,長油および超長油のアルキッド樹脂を用いた塗料が合成樹脂調合ペイントである。
合成樹脂調合ペイントの品質はJISK 5516に規定されているが,用途別に3種類に分類されている。
1種は主に建築物および鉄鋼構造物の中塗りおよび上塗りとして用いる。
2種は中塗用と上塗用に分け品質規準が設けられており,中塗りは大型鉄鋼構造物の中塗用としてまた,上塗りはその上塗用として用

いるに適するようにされている。
1種と2種の品質の違いは, 2種は油長のより長いすなわち,油の含有量が多い配合となり,中塗りは特に超長油を用いる品質となっ

ており,橋りようなどのように大型構造物の工事において,工期の関係から中塗りの状態で放置されており,数カ月後上塗りをする

ような場合に,上塗りとの層間付着性が低下しないように乾燥速度がおそい組成となっている。そのため1種と2種では最も異なる品

質は半硬化乾燥への時聞が異なることである。
この乾燥時間の関係はさび止めペイントのJIS規格の1種と2種とは逆の関係にあり注意が必要である。建築工事の場合は,特殊な理由

がない限り1種が多く用いられ中塗りも上塗りと同一塗料で施工することができる。
合成樹脂調合ペイントは油性調合ペイントに比較し光沢が良しはけ目,たれなどが少なく,平滑な塗膜が得られる。また,乾燥時聞

が早く乾燥塗膜は硬く汚染物の付着が少ない。耐候性にすぐれ,耐油性も良好である。
ただし欠点としては,耐アルカリ性に劣り,長時間の耐水性はあまり良好でないため,コンクリ一ト,モルタルとの援する面とか,

長期連続して水没する部位の金属部への使用は避けるべきである。

油変性合成樹脂塗料


油変性合成樹脂の代表であるアルキッド樹脂塗料は,展色材のアルキッド樹脂の種類によって,できる塗料の性質が異なり,名称も

そして,閉じ金属用でもその用途が異なってくる。
アルキッド樹脂とは,多塩基酸と多価アルコールとの縮合物を泊または脂肪酸によって変性した油変性アルキッド樹脂が塗料用の合

成樹脂としては最も多く使用されている。
アルキッド樹脂は変性する油の量を油長といい,油が多くなるにつれ,短油,中油,長油,超長油となっており,油の量により,塗

膜の性能,乾燥時間などが異なってくる。
短油性アルキッド樹脂を展色材とする塗料は焼付け形のフタル酸樹脂エナメルであり,中油性のアルキッド樹脂を使用するものはフ

タル酸樹脂エナメルであり,長油性,および超長油性のアルキッド樹脂を用いるものが建築用の塗料として最もその利用度の高い合

成樹脂調合ペイントである。
これらは,それぞれ特有の性能をもっており,用途に応じた使い分けをしなければならない。